かえるのプログラミングブログ

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13-14 日目 [2007] Public health interventions and epidemic intensity during the 1918 influenza pandemic

こんばんは、kaerururu です。

個人プロジェクト 100DaysOfHealthEconomics, 13-14日目の記事です。


13, 14 日目

この論文 を読んでました。

メモは以下

github.com

メモ抜粋

  • この論文では 1918年のインフルエンザによるパンデミック時に米国の17都市で19のクラスのNPI (感染世帯の自主的な検疫、学校の閉鎖、集会の禁止 といった行政主導の政策) が実施された時期に関するデータを入手し、複数の介入の早期実施が疾病伝播の減少と関連しているという仮説を検証した。
  • 流行の初期段階で複数の介入が実施された都市のピーク死亡率は、実施されなかった都市に比べて50%低く、流行曲線も緩やかであった。
  • 効果的なワクチン (非感染集合における効果的な対策、無ければこれらの集合はいずれにせよ罹患してしまうので流行を遅延させる効果が得られるにすぎない) がない場合において、流行の第一波がすぎたタイミングで介入緩和してしまうと、第二波が発生してしまうことがわかった。(統計的に有意)

  • 第1波と第2波のピークの高さには統計的に有意な逆相関があり、第1波のピークが低かった都市は第2波が大きくなるリスクが高かった。

  • 第1波のピーク時の死亡率が低かった都市では、第2波の発生間隔が短く、第1波のピークから6~8週間後であったのに対し、ピーク時の死亡率が高かった都市では10~14週間後であった。
  • どのタイミングで介入緩和するのがベストかはまだわかっていない。

感想

  • 過去の疫病流行時に政府による介入政策の実施および介入緩和の効果と影響をはじめて統計的数値を用いて考察した論文
  • 驚いたことに、10年も前に考察された100年も前の状況とさして変わっていないことに驚いている (ワクチンがない状況においては social distance くらいしか取れる手段がなかったり、介入によって多少の効果は見られるが、効果があったからといって介入をすぐやめてしまうと第二波がくることなど)
  • まさに日本でも 4-6 月の緊急事態宣言によって第一波は抑えられたように見られるが、12月現在、毎日の新規感染者数は大幅に増加しており (700人とかか) これは本論文で言う所の第二波と状況が一致しているといえるのではなかろうか
  • 介入緩和の時期に関しては、直近読んだ論文 (2020年のもの) にも明確な答えはなかった (少なくとも、ワクチンが開発されるまでは介入を続けないと遅延行為でしかないとはあった) 。
  • 扱ったデータや手法については、勉強になる点が多々あった。

以上です。ありがとうございました。