こんばんは、kaerururu です。
個人プロジェクト 100DaysOfHealthEconomics, 16-17日目の記事です。
16-17 日目
この論文 を読んでました。
メモは以下
感想
今回は少し毛色を変えて、より経済学色の強い論文を読んでました。これまで読んだ医療経済の論文に引用されていたものです。
主題は、一人当たり GDP では測りきれない、国民生活の豊かさを測るための新しい指標を提案する。といった内容です。
余暇、不平等、死亡率、罹患率、犯罪、自然環境などは、国内の生活水準に影響を与える主要な要因の一部ではあるが、GDPには不完全に組み込まれており、一人当たり GDP の多寡では一様に比べられないよねということです。
より良い暮らしができるところに移住したい人がいた時に同じ条件だったらどこの国に移住するかというような仮想の問題について考察していました。
フランスとアメリカを比べた時に、一人当たりのGDPはフランスの方が著しく低いが、フランスの方が労働時間が少なく、余暇時間が長い、平均寿命も長く、不平等も少ない。こうした場合にどちらの国民の方が豊かか?と問う点に面白く感じました。
また面白いなと思ったのは、日本は絶賛「失われた 20年」などと言われているが、所得ではなく提案する福祉という点で考えると成長しており、その伸びはアメリカより高いという。所得成長率は年平均2.0%強であるが、平均寿命の伸び、対GDP比での消費の伸び、レジャーの伸びを考慮すると国民の豊かさ (そこに住むことで得られる満足度指標?) は成長しているのだという。
こういった観点は経済学者の間では割と常識らしくそういう観点に触れられたのは学びだなと思いました。
以上です。ありがとうございます。