かえるのプログラミングブログ

プログラミングでつまずいたところとその解決策などを書いていきます。

6日目 "covid19 による死と消費とのトレードオフ"

こんばんは、kaerururu です。

個人プロジェクト 100DaysOfHealthEconomics, 6日目の記事です。


6日目

TRADING OFF CONSUMPTION AND COVID-19 DEATHS を読みました。

メモへのリンクは以下です。

github.com

消費とGDPの大幅な減少と、コロナウイルスによるパンデミックによる死者の減少をどのように両立させるべきなのだろう という問いに対し、丁寧に式設定を行い、生存者の消費とパンデミックによる死亡のトレードオフについて考えたものです。

具体的には、社会が放棄すべき消費を個人単位で分解し、個人の生涯効用を単年の消費により得られる効用と生存確率、平均余命で表し、その消費によっていくらか寿命が失われるような設定を置くとします。

その場合、代表的なエージェントは、パンデミックによる死亡を避けるために、死亡率が高い場合は1年間の消費の70%を犠牲にし、死亡率が低い場合は消費の38%を犠牲にするというのが妥当な数値として報告されています。

この数値は先行研究に比べて、幾分妥当であると述べられています。

感想

  • 式遷移は非常に丁寧だった
  • トレードオフ ( = 限界効用 ) を求めていることもあり、式を追って、統計資料との数値との差異についての説明が多かった
  • 手法の紹介? で だからどうする は読み取れなかった
  • この論文を紹介していた政策研究所の意訳では
家計が死によって被る不効用が想定されています。そしてこの不効用が十分に大きい場合、自身が感染するリスクが高まると予見されている状況下では、将来感染するよりも現在感染したほうがましであるという刹那的なバイアスが生まれて感染リスクのある経済活動が動機づけられるとしています。この刹那的なバイアスとそこから生じる外部性は、医療崩壊が懸念される状況下ではさらに強まることが示されています。

とあったのだが、このような内容を読みとることができなかったので精進が必要に感じた。

  • 紹介されている改良ポイントで、疫病流行下の "死亡率" について以下の言及があったのが興味深かった

コロナウイルス関連死を回避したことによる他の原因による死亡率への影響について

・(+) 社会的距離を縮めることは、交通事故や(最終的には)大気汚染による死亡を減少させる可能性がある

・(-) 予防ケアの遅れや精神的な健康状態の悪化につながる可能性もある

・ソーシャルディスタンスが他のコストをもたらすかもしれない

・余暇の質が悪影響を受ける可能性がある

・オンライン教育の質が同じようなものでなければ、子供を学校から帰宅させておくことは人的資本投資を低下させる可能性がある

・子どもたちの間でそのような投資の不平等を増大させる可能性がある

・米国では低所得者ほど社会的距離の影響をより強く受けている

  • 上記観点について考察のあるという

Cajnerら(2020)Jones and Klenow(2016) が紹介されており、以後読んでいきたいと思った。


以上です。ありがとうございます。